宮田 清藏先生の訃報に接して

 本学元学長、繊維学会元会長であり私にとって故佐藤壽彌先生と並んで恩人である宮田清藏先生につきましては、かねてより病気療養中のところ、令和7年5月24日にご逝去されました。ご逝去を悼み、謹んでお悔やみ申し上げますとともに、在りし日のお姿を偲びつつ、心からご冥福をお祈りいたします。

 1986年の採用時の面接のとき、2000年BASE助教授に昇格させていただいたとき等、重要な節目でたいへんお世話になりました。2004年フランス大使館での教育功労章の授章式に参列させていただいたことや、2017年の瑞宝中綬章叙勲の祝賀パーティーのお手伝いをさせていただいたことなど、宮田先生の輝かしいご功績に触れ、近くでお祝いできたことは大きな思い出です。いわゆる”部屋飲み”でサイエンスを楽しく語り、原理原則から理解する先生の姿勢に触れることができたことが、私にとって何よりの至極の時間だったように思います。
 2000年には当時会長だった先生の推薦で繊維学会に入会し、すぐに博多開催の夏季セミナーに斎藤先生と一緒に参加したことなども昨日のことのように覚えています。時は流れて。。。、学会統合について議論していたとき、先生にも御助言をいただこうと相談させていただきましたが、先生は、繊維学会の会員間の結束が、弱くなってしまうことを心配されており、私としてもそのことを肝に銘じ、アクションに気をつけたことを覚えております。
昨年末が最後となってしまいましたが、メールでのやり取りでも、研究のアイデアやアドバイスをいただくことが多く、恐縮ばかりしておりました。
 
大学人としての生き様の部分で、多大な影響を与えていただいた宮田先生に心より感謝申し上げます。ありがとうございました。

荻野

写真:研究室に残っていた宮田研の行先表示用のマグネットです。合掌。

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