ナノ世界の小人たち

私事ですが・・・、一年生の「有機材料化学入門」の授業で課題図書である「有機化学美術館へようこそー分子の世界の造形とドラマ」(佐藤健太郎、技術評論社)という本を読みました。その中で紹介されていたのが、 「ナノ世界の小人たち」で、Synthesis of Anthropomorphic Molecules: The NanoPutians Stephanie H. Chanteau and James M. Tour * Department of Chemistry and Center for Nanoscale Science and Technology, MS 222, Rice University, Houston, Texas 77005 J. Org. Chem., 2003, 68 (23), pp 8750-8766 DOI: 10.1021/jo0349227 の論文の概要となります。著者のTour教授は子供たちに化学の世界、ナノテクノロジーの面白さを知ってもらうために図に代表されるような分子を合成し、「NanoPutians」と名づけました。anthropomorphicは擬人的なといった意味です。J. Org.Chem. はJournal of Organic Chemistry という権威のある雑誌です(アメリカ化学会が発行)。遊び心があって楽しい研究です。ちなみに図の「人」の身長は2 nmぐらいだそうです。結晶構造とかどうなるのでしょうかね・・・。og

(追記)HPに合成スキームを載せました。

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